嫌われた監督①

Youtuberのサラタメさんのおすすめの本ということで「嫌われた監督」を読み始めることにしました。内容を独断と偏見で解説しています。

話は2004年。落合博満氏が監督就任、直前の出来事。それから8年間、著者の記者が体験した目線から書いた本です。

~川崎憲次郎~

川崎憲次郎氏は中日に来て4年目。落合氏から直接、開幕投手に抜擢されます。川崎は4年で8億円の契約になっていました。しかしヤクルトからFAで移籍してすぐに肩を壊し、一軍登板はほぼない状態。4年契約の最後の年になっていました。

開幕投手を宣告された川崎は驚き、不安があるとともに、沸々と湧き上がるやる気が出てきます。開幕までの3か月の間、川崎は肩の痛みがあるものの、痛みを抑えギリギリ開幕で投げられる状態になります。開幕直前になり、開幕投手の話題が選手の中でも話題になります。本人はうまく悟られないように周りにふるまいます。しかし前日、不安になり選手の同僚に開幕投手であることを打ち明けてしまいます。

そして開幕を迎え、先発します。一回は抑えたものの、二回に打たれてます。落合監督から「いい球、なげてるじゃねぇか。」とねぎらいか、馬鹿にしているかわかりませんが、声をかけられ降板します。その試合では広島のエース黒田を打ち崩し、勝利しました。

そのあと、一度シーズンで登板しますが、二軍生活。就任一年目で優勝が決まり、消化試合となります。そこで川崎は落合監督から戦力外通告を受けます。そしてもし引退するなら、花道を用意してくれると。そこは本人で決めてもらうことを提案され、妻と相談して決めろと。この言葉は開幕投手を伝えたときにも同様の言葉を伝えていたといいます。

話し合った結果、次の日に、ナゴヤドームで引退試合を行うこととなります。この年の中日ドラゴンズは選手の戦力外通告、コーチの契約解除が合わせて19人だったそうです。その中には今まで、中核を占めていたコーチもいました。

解説:落合監督が数か月前から川崎を先発投手にした理由は私にはわかりません。でも結果的に選手は川崎が痛みを堪えて、投げていることに鼓舞し、逆転し勝利。シーズンで優勝しました。川崎は肩の痛みを堪えて投げていました。それは一緒に試合に参加している選手はしっかりみていたんですね。人は感情動く。ここを知っているだけでチームワークで何をすべきか知ることができますね。

妻に相談して決めろ。です。ここでは二度、出てきます。開幕投手、引退、これは誰もがプレッシャーを感じて簡単に相談できることではないでしょう。考えすぎると間違った結論を出しかねない。物事は一人で考えることも大事ですが、相談できる存在を作ること。これは非常に大事だと感じました。

信頼関係。内容から見ると落合監督は他人に情報をもらす人を嫌っているようでした。沈黙は金、雄弁は銀。なんていったりしますが、その通りだと思いました。内部の情報を外部に知られることは自分の戦略がばラスことと同じこと。ここも非常に勉強になることですね。本の内容では川崎は同僚に開幕投手のことを言ってしまうんですね、追い込まれてしまったら仕方ない心理ではあるんですが、しかしこの追い込まれた状況でもいかに落ち着いて冷静に考えられるか、行動できるか、が他人との信頼関係に重要に繋がってくることだと感じました。


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